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「パパ」との出会い・・・

心に残る出会いのエピソード
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大学時代のパパとママ。(ニールと私)ここはNZ南島西海岸にあるShantytownという西武園のユネスコ村みたいな所。Long Drop(見えるかな?)というのはボッチャントイレのこと。

NZの大学でロシア文学を学んでいた私は、ある日図書館でソルジェニーツィンの「イワン・デニーソヴィチの一日」の英訳を一生懸命読んでいた。そこへ偶然高校時代の友人が通りかかった。"Hi, June!(当時私はこう呼ばれていた。) How's it going? Oh, by the way, this is Neil." という具合に軽く紹介されたのがニールだった。

その友人は講義のためいなくなり、ニールもどこかへ行くかと思ったが、彼は私がソルジェニーツィンを読んでいるのを知ると急におしゃべりになった。空いていた前の席に座ると、自分が実はソルジェニーツィンの愛読者で、ノーベル賞のスピーチも持っているとか、ソビエトに入り込んだスパイのビデオを見たことがあるとか、いろいろ話し出した。

大学の図書館は常に学生達で一杯で、みんな必死に(?!)お勉強しているので、こわいオバサマ達が見回りに来る。館内での私語は厳禁なのだ。見つかれば、当然怒られる。私はハラハラしながらもいい加減に相槌を打ち、「この人、初対面なのに随分おしゃべりな人だなあ。」と感心した。

それから一年間、会えばちょこっと話をする程度の友達関係だった。その間、彼は私のことをずっと、NZの大学に多いマレーシアかシンガポール系のチャイニーズだと思っていたそうだ(笑)確かに、私はそっち系の顔だが・・・

恋愛に発展したのはその翌年からだったが、今思えば、あのソルジェニーツィンの本がきっかけだったのかも。5人の子持ちとなった今ではお互いに「パパ」と「ママ」でしか呼ばないけれど、そんな私たちにも一応(?!)青春時代らしきものがあったのであ~る・・・
by nzbee | 2005-04-16 21:56 | 我が家のニュース
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